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関連ワード 周知表示混同惹起行為(2条1項1号) /  差止請求(差止) /  デザイン /  代理人 /  代表者 /  得べかりし利益 /  損害賠償 / 
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事件 平成 15年 (ネ) 3357号 損害賠償等請求控訴事件
控訴人(1審原告) A
同代表者代表取締役 D
同訴訟代理人弁護士 野嘉雄
同 古川雅朗
同 小城達
被控訴人(1審被告) B
同代表者代表取締役 E
同訴訟代理人弁護士 玉越久義
同 柴崎崇
被控訴人(1審被告) C
同代表者代表取締役 F
同訴訟代理人弁護士 高坂敬三
同 夏住 要一郎
同 間石成人
同 鳥山半六
同 田辺陽一
同 小宮山 展隆
同 小田大輔
同 加賀美 有人
同 高坂 佳郁子
同 塩津立人
裁判所 大阪高等裁判所
判決言渡日 2004/03/24
権利種別 不正競争
訴訟類型 民事訴訟
主文 1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。
事実及び理由
当事者の求めた裁判
1 控訴人 (1) 原判決を取り消す。
(2) 被控訴人らは,控訴人に対し,連帯して4739万6500円及びこれに対する平成13年3月2日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
(3)ア 被控訴人らは,被服の販売にあたり,原判決別紙標章目録(以下「別紙標章目録」という。)記載1ないし4の各標章を使用してはならない。
イ 被控訴人らは,前項の各標章を付した被服を廃棄せよ。
(4) 訴訟費用は,第1,2審とも被控訴人らの負担とする。
(5) (2)につき仮執行宣言 2 被控訴人ら 主文と同旨 (以下,控訴人を「原告」,被控訴人Bを「被告B」,被控訴人Cを「被告C」という。)
事案の概要
本件は,原告が,被告らが原告の使用する標章を付した商品を販売する行為を行い,この行為が不正競争行為(不正競争防止法(以下「不競法」という。)2条1項1号)に当たり,被告らの上記行為により営業上得べかりし利益相当の損害等を被ったと主張し,主位的に不競法に基づく損害賠償及び販売の差止め等を求め,仮に,被告らの上記行為が不正競争行為に当たらないとしても,不法行為に当たると主張し,予備的に不法行為に基づく損害賠償を求めた事案である。
原判決は,原告の請求をいずれも棄却した。原判決に対し,原告が本件控訴を提起した。
前提事実,争点及び争点に関する当事者の主張は,次のとおり付加,訂正等するほか,原判決「事実及び理由」中の「第2 事案の概要」1ないし3(原判決2頁19行目から7頁18行目まで)に記載のとおりであるから,これを引用する。
(原判決の訂正等) 1 原判決2頁22行目の「被告B株式会社」を「被告B」と,同23行目から24行目にかけての「被告株式会社C」を「被告C」と各改め,同24行目の「株式会社である」の次に「。」を加え,同行目から25行目にかけての「(以下,各被告の「株式会社」は省略する。)」を削る。
2 同3頁4行目の「被告Bに対し,」の次に「本件標章を使用した」を加え,同21行目の「3つ」を「三つ」と,同25行目の「9月中旬ころ」を「10月ころ」と各改める。
3 同4頁7行目の「争点に対する」を「争点に関する」と,同17行目の「同標章」及び5頁8行目から9行目にかけての「本件各標章」をいずれも「本件標章」と各改める。
当裁判所の判断
1 当裁判所も,争点(2)に関する被告らの主張(被告らが本件商品を販売することを原告が承諾したこと)が認められ,原告の主位的請求及び予備的請求は,その余の点を判断するまでもなく,いずれも理由がないものと判断する。その理由は,次のとおり付加,訂正等するほか,原判決「事実及び理由」中の「第3 争点に対する判断」1,2(原判決7頁24行目から16頁4行目まで)に記載のとおりであるから,これを引用する。
(原判決の訂正等) (1) 原判決7頁末行の「証人G」及び8頁1行目の「原告代表者」のそれぞれの次にいずれも「(一部)」を加える。
(2) 同8頁17行目の「約20万8000枚」を「約20万枚」と,同21行目から22行目にかけての「,素材」を「で約3万枚」と各改め,同行目の「同程度」の次に「で約7万枚」を加える。
(3) 同11頁11行目,同12行目,同行目から13行目にかけて,同行目,同23行目,同25行目及び12頁6行目の各「解約」をいずれも「解除」と改め,同7行目の「同月31日」の次に「午前中」を加える。
(4) 同12頁10行目から同17行目までを次のとおり改める。
「(3) 本件契約の合意解除後の経過 ア HとJは,中国の工場に在る在庫品(本件商品)の処分方を検討し,買取り業者などに買取りを打診したが,これを断られた後,9月中旬ころ,被告Cに買取りを打診した結果,同被告は本件商品を買い取ることとした。そこで,被告Bは,中国の工場から本件商品を買い取り,10月から11月にかけて,被告Cに対し本件商品を出荷した。
なお,被告Bは,9月末ころ,中国の工場に本件商品の数量を問い合わせて在庫表の提出を受けたが,この在庫表によると,仕掛かり商品及び完成品は合計で約6万枚であった。」 (5) 同12頁24行目の「イ」を削り,13頁5行目末尾の次に改行の上,次のとおり加える。
「イ 他方,原告は,9月初旬,中国の工場と直接交渉した上,中国の工場との間で,被告Bを仲介業者とせずに,原告が中国の工場から商品を直接購入する旨の契約を新たに締結し,以後,中国の工場から商品の供給を受けるようになった。
被告Bは,9月中旬,上記の契約の存在を知り,Hにおいて,Gに対し電話をかけ,抗議の趣旨も含めて,本件契約を合意解除しておきながら,中国の工場と直接交渉して上記の契約を締結したのは,仲介業者である被告Bを排除し手数料の支払を免れるためのいわゆるエージェント飛ばしであるから,手数料を請求する旨伝えた。しかし,原告は上記の手数料の請求に応じず,被告Bは,その後,上記の契約に関して,中国の工場に対し,契約内容の詳細を確認したり抗議したりすることはなく,原告に対しても,上記の電話以外には抗議をしたことはなかった。」 (6) 同13頁15行目から15頁5行目までを次のとおり改める。
「(4) 前記(2)オ,カの認定事実に関し,原告代表者は,8月30日ころにHから電話を受けたことはなく,Hに対して「売れるんやったら売れや」と言ったのは,10月2日ころ,Hから本件契約の手数料を請求された際のことにすぎず,それ以前はそのようなことは言っていない旨供述し,原告代表者作成の陳述書(甲21)にも同旨の記載が存在する。また,証人Gは,8月25日ころ,被告Bから前記認定のような本件商品についての確認の電話を受けたことはない旨供述している。
しかし,そもそも,商品の製造販売に関する契約の合意解除に際しては,損失の発生を最小限にすべく,既に生産された在庫品の行く末が契約当事者間で問題となるのが通常と考えられる。
そして,原告代表者の上記の供述及び陳述書(甲21)の記載について検討すると,原告代表者は,9月20日ころには,被告C等が本件商品を販売している旨の情報を取引先から入手した旨供述する。しかし,そうであれば,原告代表者としては,10月2日ころの段階では,Hに対し,本件商品を被告C等に販売していないかどうか確認なり抗議をしてしかるべきであるのに,上記の供述及び陳述書の記載は,かえって,被告Bの本件商品の販売を是認するような言動をしたとするものであり,不自然不合理というべきである。また,このような言動をした趣旨についての原告代表者の供述は,ネームを外し,又はデザインを変えて売るという趣旨であった旨供述しながら,一方で,訴訟問題を生じさせるために言った旨供述したり,被告Bが転売しているかどうかを確認するために同被告に売らせれば確認がとりやすい旨の供述もしており,供述内容自体に整合性がなく,また,転売確認の趣旨については,確認の手段としてそもそも適切とはいえず,合理性を欠くものである。さらに,被告Bは,9月中旬には被告Cとの商談がまとまり10月には本件標章を付したままで本件商品を出荷しており(前記(3)ア),商品を出荷したか又は出荷直前の同月初旬の段階で,原告に転売の許可を問い合わせることは不自然というべきである。また,合意解除の際,被告Bは既に出荷された分を含めて手数料を放棄することを容認しており,その後,Hは9月中旬にGに電話をかけて手数料を請求しているものの,この請求がいわゆるエージェント飛ばしの抗議の趣旨を込めてなされたものであるのに対し(前記(2)カ,(3)イ),原告代表者の供述及び陳述書の記載は単純な手数料の請求があったとするのみであり,上記のとおり,被告Cとの商談が既にまとまり,出荷したか又は出荷直前の10月初旬の段階で,被告Bが,エージェント飛ばしであるとの抗議の趣旨もなく単純に既に放棄した手数料をわざわざ原告に請求することは不自然というべきである。
次に,証人Gの上記供述についてみると,上記供述は,Gが9月中旬ころにHから初めて電話を受け,その内容は本件契約の手数料の請求であったとするG自身の供述を前提とするものであるが,この手数料の請求に関する供述は,時期の点ではHの供述と一致するものの,原告代表者の供述と同様,単純な手数料の請求があったとするのみであり,エージェント飛ばしであるとの抗議の趣旨もなく,単純に既に放棄した手数料をわざわざ原告に請求することが不自然であることは上記のとおりである。また,7月上旬に一部商品につき出荷が始まっているのに,原告が手数料を支払わないという事情があったのであるから(前記(2)オ),8月ころからH自身が原告に対し手数料の請求のため電話をかけたとしても,何ら不自然ではない。そして,本件契約は約64万ドルの規模の取引であるにもかかわらず,早くも被告Bは原告から被告Bに三つの選択肢が提示された8月29日の翌々日である31日午前中に連絡して本件契約を合意解除しているのであって(前記(2)カ),これらの事情からすれば,原告の提示した選択肢の内容が同被告にとって全く唐突なものというわけでもなかったと考えられ,8月29日より前に原告と被告B間において選択肢の内容について話題となっていたとみるのが自然である。
他方,前記の原告代表者の供述及び陳述書(甲21)の記載並びに証人Gの供述と反対趣旨のH及び証人Jの各供述については,格別,不自然不合理な点はなく,供述相互の間にも大きな不一致はなく,十分信用性を有するものである。
なお,被告Bは,9月中旬,原告と中国の工場との間の新たな契約の存在を知り,Hにおいて,電話でGに対し,いわゆるエージェント飛ばしであるとの抗議の趣旨で手数料の請求をしているが,その後は,中国の工場に対し契約内容の詳細を確認したり抗議したりすることはなく,原告に対しても,上記の電話以外には抗議をしたことはなかった(前記(3)ウ)。しかし,この点については,被告Bは,今後の中国の工場との取引を考え,売れない在庫品を買い取って中国の工場に損失を被らせないために本件契約の合意解除を行ったものであり,9月末に在庫品の数量を確認し,原告が購入しなかった商品を買い取ることで十分であり,原告と中国の工場との新たな契約を巡りさらに紛争を生じさせる考えはなかったものと認められ(証人J,被告B代表者),H及び証人Jの各供述の信用性を左右するものではない。
以上によると,原告代表者の供述及び陳述書(甲21)の記載並びに証人Gの供述は直ちに採用することができず,他に,前記認定を覆すに足りる証拠はない。」 (7) 同15頁10行目の「ところで,商品の製造に関する」を「そして,前記のとおり,商品の製造販売に関する」と改め,同12行目の「そうして,」を削り,同16行目の「被告Bの転売」を「被告Bに対し本件商品の販売」と改め,同18行目の「何らの指示をもしていない上,」の次に「商品に付された標章,」を加え,同20行目から21行目にかけての「ネーム及びタグ等」を「商品に付された標章,ネーム及びタグ」と改め,同25行目の「本件標章」の次に「,ネーム及びタグ」を加え,16頁1行目から同4行目までを次のとおり改める。
「 以上によると,本件契約の合意解除に際し,原告は,被告Bに対し,同被告が本件標章の付された本件商品を販売することを無条件で承諾したものと認めるのが相当である。
したがって,原告の主位的請求及び予備的請求は,その余の点を判断するまでもなく,いずれも理由がない。」 2 その他,原審及び当審における原告及び被告ら提出の各準備書面記載の主張に照らして,原審及び当審で提出,援用された全証拠を改めて精査しても,引用に係る原判決も含め,当審の認定判断を覆すほどのものはない。
結論
以上によると,原告の主位的請求及び予備的請求は,いずれも理由がないから棄却すべきところ,これと同旨の原判決は相当であるから,本件控訴を棄却することとし,主文のとおり判決する。
(当審口頭弁論終結日 平成16年1月28日)
裁判長裁判官 竹原俊一
裁判官 小野洋一
裁判官 黒野功久
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