関連ワード | 不正の目的(不正競争の目的) / 差止請求(差止) / 代理人 / |
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事件 |
昭和
39年
(オ)
1203号
不正競争防止等請求
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裁判所のデータが存在しません。 | |
裁判所 | 最高裁判所第三小法廷 |
判決言渡日 | 1967/04/11 |
権利種別 | 不正競争 |
訴訟類型 | 民事訴訟 |
主文 |
本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 |
事実及び理由 | |
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全容
上告代理人比志島龍蔵の上告理由第一点一について。 所論は違憲をいうが、その実質は不正競争防止法1条による行為の差止めには、当該行為につき不正競争の目的又は不正の目的があることを必要とすると解釈すべきであると主張して原判決に法律解釈の誤りがあるというものであるところ、この点に関する原判決判示の法律解釈(原判決理由参照)は、当裁判所もこれを肯定すべきものと考える。原判決に所論の違法がなく、論旨は採用できない。 同二について。 不正競争防止法1条による行為差止請求権の行使として、原判決判示のように特定商号の変更登記手続の請求、店舗に特定の表示をして営業をすること、商品およびその包装に特定の表示をして商品を販売することの各禁止、店舗、商品、包装における特定の表示の抹消またはその表示のある商品および包装の廃棄の各請求ができるとした原審の見解は正当である。けだし、右各請求を認めなければ同条の趣旨を達することができないからである。原判決に所論の違法がなく、論旨は採用できない。 同第二点について。 原判決の判示中、所論の指摘する「善意」の事実の認定は原判決挙示の証拠により肯認できる。同法2条1項4号にいう「善意」を「不正の競争の目的のないこと」の意味に解すべきであるとする所論は、独自の見解であつて採用できない。原判決に所論の違法がない。 よつて、民訴法401条、95条、89条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 |
裁判長裁判官 | 横田正俊 |
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裁判官 | 柏原語六 |
裁判官 | 田中二郎 |
裁判官 | 下村三郎 |
裁判官 | 松本正雄 |