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審判番号(事件番号) データベース 権利
平成20ワ36935損害賠償請求事件 判例 不正競争防止法
関連ワード 周知表示混同惹起行為(2条1項1号) /  周知性 /  需要者 /  商品等表示 /  類似性(類似) /  外観 /  印象 /  離隔的 /  混同のおそれ(混同) /  誤認混同 /  差止請求(差止) /  非類似 /  侵害 /  代理人 /  混同のおそれ(混同) /  品質等誤認表示(誤認) /  損害賠償 /  損害額 / 
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事件 平成 22年 (ネ) 10015号 輸入販売差止等請求控訴事件
裁判所のデータが存在しません。
裁判所 知的財産高等裁判所
判決言渡日 2010/11/29
権利種別 不正競争
訴訟類型 民事訴訟
判例全文
判例全文


平成22年11月29日判決言渡 同 日原本領収 裁判所書記官
平成22年(ネ)第10015号 輸入販売 差止等請求控訴事件(原審・東京地方裁
判所平成21年(ワ)第19888号)
口頭弁論終結日 平成22年10月27日
判決
控訴人(原告) ゴヤール サントノレ
訴訟代理人弁護士 佐 藤 雅 巳
古木睦美
被 控 訴 人 ( 被 告 ) アディダスジャパン株式会社
訴訟代理人弁護士 渡 辺 広 己
中川 豊
野中 武
戸田智彦
秋山朋子
阿部佳基
主文
本件控訴を棄却する。
控訴費用は控訴人の負担とする。
この判決に対する上告及び上告受理の申立てのための付加期間を30日と
定める。
事実及び理由
第1 控訴の趣旨
1 原判決中商標権に基づく請求を 棄却した以外の部分を取り消す。
2 被控訴人は,別紙1被告標章目録記載1の 標章を付したバッグ及び同目録記



載2の標章を付した靴を輸入し,販売し, 又は販売のために展示してはならない。
3 被控訴人は,別紙1被告標章目録記載1の 標章を付したバッグ及び同目録記
載2の標章を付した靴を廃棄せよ。
4 被控訴人は,控訴人に対し,1500万円 及びこれに対する平成21年6月
19日から支払済みまで年5分 の割合による金員を支払え。
第2 事案の概要
1 別紙2原告標章目録記載の原告標章を付し た鞄等を販売する控訴人(原告)
は,別紙1被告標章目録記載1の被告標章 1を付した被告バッグ及び同目録記載2
の被告標章2を付した被告靴を輸入,販売 等した被控訴人(被告)に対し,不正競
争防止法3条2条1項1号又は2号)に 基づき,被告バッグ及び被告靴の輸入,
販売等の差止め及び廃棄を求めるとともに ,不法行為(不正競争防止法4条)に基
づく損害賠償を求めた。
2 原判決は,原告標章と被告各標章との類似 性を否定し,原告の請求をいずれ
も棄却した。
原審では商標権侵害による差止め請求も 係属し,原判決はその請求も棄却し,控
,。 訴人から控訴があったが 当審係属中にその 請求についての控訴は取り下げられた
3 前提となる事実は,原判決3頁3行目以下 の「1 争いのない事実等」記載
のとおりである(そのうち(2 (控 訴人の商標権)を除く 。 )。 )
第3 当事者の主張
1 原審における主張
原審における当事者の主張は,次のとお り改め,除くほかは,原判決4頁14行
目以下の「第3 争点に関する当事者 の主張」記載のとおりである。
(1) 原判決4頁19行目,5頁13行目及び6頁20行目の各「褐色」をいず
れも「黒色」と改める。



「( )」 (2) 原判決10頁20行目以下の 2 争点 2 商標権侵害の成否 について
の項を除く。
(3) 原判決12頁13行目の「 又は商標法36条」を除く。
「 () 」 (4) 原判決13頁17行目以下の 2 被告の商標権侵害行為による損害額
の項を除く。
2 当審における主張
(1) 控訴人
ア 原告標章と被告各標章の類否
不正競争防止法違反の成否に関して商品 等表示の類否を判断する場合は,取引の
実情の下において,表示を全体的に観察し ,需要者等の最も注意をひく部分に着目
。,,,, して行うべきである しかるに 原判決 は 判断の方法を誤り 細部にこだわって
原告標章と被告各標章が類似しないと 判断したもので,誤りがある。
(ア)a 原告標章は,控訴人の商品であ るバッグの全面を覆うものであり,被告
各標章も,それぞれ被控訴人の商品である 被告靴及び被告バッグの全面を覆うもの
である。そして,需要者等は,原告標章の 付された商品及び被告各標章が付された
商品のいずれについても,店舗で展示され ている状態で見て,その時に受ける印象
をもって各標章の特色を認識するのであり ,近くに寄って,念入りにその模様(標
章)の細部まで見るのではない。したがっ て,原告標章と被告各標章との類否判断
に当たっては,該当する商品の全面に付さ れた状態での双方の標章を離隔的に対比
すべきであり,商品から標章の一部を切り 抜き,切り抜いた状態での標章を対比し
て類否を判断すべきではない。
b このように離隔的に観察した場合, 原告標章は,?黒色の地の上に等間隔に
配した白い複数の平行する直線と,当該直 線と約60度の角度で交わる等間隔に配
した白い複数の平行する直線とから成り, ?当該直線は,白い同大の長方形をわず
かに間をおいて連続して配して成り,?平 行する当該直線間の間隔は,当該白い同
大の長方形の間隔であり,?当該長方形は ,白い点状の図形から成る,という構成



を有する。
原告標章を近くで念入りに見れば, 原告標章は,黒色の地の上に「∨」形のそれ
ぞれ白,薄い緑がかった茶色及び濃い茶色 の相接する図形を組み合わせたものとも
見える。しかし,黒色の地を背景として需 要者等の目をひくのは,白い長方形から
なる白い直線である。そして,それら直線 は,等間隔に平行に配され,約60度の
角度で互に交叉するものとして,需要者等 の注意をひく。薄い緑がかった茶色の図
形及び濃い茶色の図形は,黒色 の地に吸収され,需要者 等の注意をひかない。
そして,直線が長方形から成り,当該長 方形が点状の図形から成ることにより,
(。 ), 直線の輪郭を明瞭でなくし ベタ塗りでは ないからカチッとした輪郭にならない
かつ直線が一本の線としてカチッとつなが っているのではないという印象を与え,
また,やや滲んだ印象を与え,独特の 美感を産み出している。
(イ)a これに対し,被告標章1は,? 褐色の地の上に,等間隔に配した白い複
数の平行する直線(直線1)と,直線1と 約60度の角度で交わる等間隔に配した
薄い緑がかった茶色の複数の平行する直線 (直線2)とから成り,?直線1は,白
い同大の木の葉状の図形をわずかに間を置 いて連続して配して成り,直線2は,薄
い緑がかった茶色の同大の木の葉状の図形 をやや間を置いて連続して配して成り,
?直線1相互間の間隔及び直線2相互間の 間隔は,当該同大の木の葉状の図形の間
隔であり,?直線1を構成する木の葉状の 図形は,白い点状の図形から成り,直線
2を構成する木の葉状の図形は,薄い緑が かった茶色の点状の図形から成る,とい
う構成を有する。
被告標章1を近くで念入りに見れば,褐 色の地の上に,それぞれ下端で接する白
い木の葉状の図形,薄い緑がかった茶色の 木の葉状の図形及び濃い茶色の木の葉状
の図形を連続して配したものとも見える。 しかし,褐色の地を背景として需要者
の目をひくのは,白い木の葉状の図形が連 続した直線1及び薄い緑がかった茶色の
木の葉状の図形が連続した直線2である。 濃い茶色の木の葉状の図形は,地に吸収
され,需要者等の注意をひかない。



,, 直線1及び直線2は 木の葉状の図形をわ ずかに間を置いて連続して配してなり
また,木の葉状の図形は点の図形により構 成されているため,直線1及び直線2は
輪郭のカッキリした直線を構成しておらず ,かつ一本の線としてカチッとつながっ
ているのではないという印象を 与え,また,やや滲んだ 感じの印象を与える。
b 上記aと同様に,被告標章2につい ても,被告標章2では黒色の地の上に直
線が配されているのに対し,被告標章1は 褐色の地の上に直線が配されているとい
う相違があるのみで,その他は 被告標章1で主張したの と同じ構成である。
(ウ) 対比
原告標章と被告各標章とを対比すると, ?いずれも,美感の中心をなす基本的な
構成である,等間隔で平行に配した直線と ,かかる直線と約60度の角度で交わる
等間隔で平行に配した直線とから成る,と いう点において共通し,?約60度の角
度で交叉する2組の等間隔の平行な直線の 色彩が,原告標章においては両直線とも
白であるのに対し,被告各標章においては ,交叉する2組の等間隔に配した平行線
の双方が白でなく一方が薄い緑がかった茶色であるという点において相違がある
が,薄い緑がかった茶色の等間隔に配した 平行線(直線2)も褐色又は黒色の地を
背景として需要者等の注意を良くひきつけ るものであって,原告標章と被告各標章
とは美感印象において類似し,?また,原 告標章及び被告各標章のいずれも,それ
ぞれを構成する約60度の角度で交叉する 等間隔の2組の平行線は,上述のとおり
輪郭がややはっきりせず,かつ,一本の線 としてカチッとつながっていない印象
与え,また,やや滲んだ印象を与えるもの である。このように,原告標章と被告各
標章とは,美感を共通にし,印象を同 じくしており,類似する。
イ 原告標章の周知性及び被告各標 章との誤認混同のおそれ
(ア)a 控訴人は,1853年にパリの サントノレに誕生した,高級トランク,
鞄,袋物のメーカーである。
控訴人は,1892年,トランク・鞄の 外張りのコーティングキャンバスに,耐
久性,防水性に優れた麻,木綿又は大麻で 織り,天然アラビアゴムを手塗りしてコ



ーティングを施したキャンバスを用い,そ れに新たに考案した絡み合った杉綾のモ
チーフを付した新製品の 製造販売を始めた。
絡み合った杉綾のモチーフ(何工程もの 手間をかけて,1色ずつ色を加えて杉綾
模様を描き出す )を付したキャンバスを 用いたトランク・鞄 は,時代を超えた, 。
控訴人を象徴する定番商品となり,現在に 至るまで継続して製造販売されている。
このように,原告標章は,控訴人が独自 に開発した連続模様図柄であり,その独
創性・独自性は比肩し得るものがない。
b 控訴人は,世界の厳選した店舗のみ で商品を販売し,我が国においても,中
心地である東京圏及び京阪圏の代表的なデ パート等に店舗を置いて販売している。
c 原告標章を付した商品は,平成16 年以降,ファッションに関心を持つ主と
して20代から50代の人に対して, 多数の雑誌により紹介されてきた。
d 「YAHOO!JAPAN」のイン ターネット検索サイトにおいて,控訴人
を示す「GOYARD」の単語を入力して 検索すると約811万件の検索結果が表
示され 「GOYARD 杉綾模様」と入 力して検索すると約 1180件の検索結 ,
果が表示される。また,原告標章を付した 商品は,インターネットサイトにおいて
も,紹介・販売されている。
e 上記a,bのとおり,原告標章の独 創性・独自性と,中心地の代表的なデパ
ート等に店舗があることは,需要者に 強く訴えるものである。
そして,上記aないしeで主張したこと からすると,原告標章は,平成20年初
めには,需要者であるファッションに関心 を有する20代から50代の人に周知で
あった。
(イ) 被控訴人は,被告標章1を付した バッグ及び被告標章2を付した靴を販売
する際に,敢えて原告標章を付した控訴人 の商品を想起させるような告知をしてお
り,上記バッグ及び靴が控訴人の商品であ る,あるいは控訴人との提携の下に製造
された商品であるなどといった 誤認混同を生じさせる。
(2) 被控訴人



ア 原告標章と被告各 標章の類否の主張に対し
(ア) 原告標章や被告各標章のような連 続模様からなる商品等表示においては,
連続模様を構成する個々の構成単位の相違 が全体としての相違になることは当然で
ある。また,商品等表示外観の類否判断 において,商品が店舗で展示されている
状態も一つの考慮要素になり得るとしても ,需要者は,商品を手に取るなどして選
択するのが通常であり,連続模様を構成す る個々の構成単位がどのようなものかを
認識できる程度の距離で商品を観察するは ずである。したがって,類否判断におい
て個々の構成単位の対比は欠かせない。
(イ) 控訴人は,原告標章について,原審では 「3色の杉綾から構成されるY ,
のイニシャルをモチーフ(一模様の単位) とした杉綾地模様」と主張していたにも
かかわらず,控訴審では 「等間隔に配した 白い複数の平行する直線 (破線)とこ ,」
「」 () れと約60度の角度で交差する 等間隔に配 した白い複数の平行する直線 破線
から構成される地模様である旨の主張をし ている。これは 「襷文様 「襷格子 , ,」,」
「斜め格子」などと呼ばれる紋様にほかな らず,原審での主張とはほど遠く,通常
人の感覚からかけ離れた 不自然な主張である。
(ウ) 仮に,被告各標章が付された被告 バッグや被告靴を,店舗に展示された状
態で,ある程度離れたところから観察した としても,それぞれの標章の色彩や連続
模様のパターンの差異が際立っており,原 告標章と被告各標章とが類似していると
は考えられない。
控訴人は,被告標章1の構成のうち 「濃 い茶色の木の葉状の図形は,地に吸収 ,
され,需要者等の注意をひかな い」と述べる一方 「需要 者等の目をひくのは,白 ,
い木の葉状の図形が連続した直線1であり ,薄い緑がかった茶色の木の葉状の図形
が連続した直線2である」と述 べ,あたかも被告標章1が 「白い木の葉状の図形 ,
」「 」 が連続した直線1 及び 薄い緑がかっ た茶色の木の葉状の図形 が連続した直線2
のみから成るかのように主張する。
,, ,「」 しかし そもそも 被告標章1を見た需要 者等が 濃い茶色の木の葉状の図形



を無視し 「白い木の葉状の図形」の連続 と「薄い緑がかった 茶色の木の葉状の図 ,
形」の連続から,直線1と直線2を認識す ることはあり得ない。また,仮に百歩譲
って 「白い木の葉状の図形」の連続につ いては直線状に見え るとしても「薄い緑 ,
がかった茶色の木の葉状の図形 」の連続は全く直線状にな っておらず 「薄い緑が ,
かった茶色の木の葉状の図形が連続し た直線2」は存在しない。
そして,原告標章と被告標章1とを対比 すれば,その連続模様を構成する個々の
構成要素(モチーフ)は非類似であり,そ の配置方法も非類似であるため,当然,
全体の連続模様も非類似となる。
被告標章2についても,同様の理由 から,原告標章とは非類似である。
なお,被告バッグには中央部に大きな茶 色のサイド・ポケットが付されており,
そこにはアディダス社のロゴとして著名な トレフォイルマーク(三つ葉マーク)が
大きく描かれているし,当該サイド・ポケ ットの左右には,これもアディダス社の
シンボルとして著名なスリーストライプ( 三本線標章)が付されている。そうする
と,消費者が商品を購入するに当たり,バ ッグを手に持つなどすれば,商品上の被
告各標章について 「3色で表示されるア ディダス社のトレフ ォイルマーク(三つ ,
葉)をモチーフ(一模様の単位)にして, それを均一的に配列した地模様」との認
識や印象を持つと考えるのが自然であり, その結果,これをアディダス社の商品と
判断するはずである。
イ 原告標章の周知性及び被告各標章と の誤認混同のおそれの主張に対し
否認又は争う。
第4 当裁判所の判断
不正競争防止法違反の成否に関する判断 は,次のとおり加えるほかは,原判決1
4頁7行目以下の「争点1(不正競争防止 法違反の成否)について」記載のとおり
であって,原告標章と被告各標章は類似せ ず,被控訴人の行為が同法2条1項1号
ないし2号に該当する行為であ るとは認められない。



,, 控訴人は 商品に付された状態の原告標章 と被告各標章とを離隔的に観察すると
原告標章は,黒色の地の上に等間隔に配し た白い複数の平行する直線と,当該直線
と約60度の角度で交わる等間隔に配した 白い複数の平行する直線とから成るなど
といった構成であるのに対し,被告各標章 は,褐色又は黒色の地の上に,等間隔に
配した白い複数の平行する直線(直線1) と,直線1と約60度の角度で交わる等
間隔に配した薄い緑がかった茶色の複数の 平行する直線(直線2)とから成るなど
,,, , といった構成であるから 基本的な構成 す なわち 等間隔で平行に配した直線と
かかる直線と約60度の角度で交わる等間 隔で平行に配した直線とから成るという
点において共通し,また,各直線の輪郭が はっきりせず,にじんだ印象を与えるな
どの共通点があるので,原告標章と被 告各標章とは類似する旨主張する。
しかし,原判決14頁9行目以下の(1 )アでの認定のとおり,原告標章は,同
じ大きさの3つの杉綾(ヘリンボーン)を 組み合わせて「Y」字型としたモチーフ
(一模様の単位)を連続して配して成り, 各杉綾は白色,薄茶色,濃い茶色の色彩
のものである。そして,これを付した商品 (甲23の1?7,11,12及び16
?18)を離隔的に観察した場合,確かに ,色彩の組合せからして白色の杉綾部分
が目立つが,あくまで,白色の杉綾が連続 的に多数配されているとの印象を受ける
にとどまり,白い複数の平行な直線同士が 60度の角度で交わる模様であるとの印
象は受けない。
また,被告各標章は,原判決14頁26 行目以下の(1)イ及び16頁20行目
以下の(2)イでの認定のとおり,同じ大 きさの3つの葉を配して扇形状としたモ
チーフを連続して配して成り,それぞれの 葉は,白色,黄緑色,茶色の色彩のもの
。, ( , ,) である そして これを付した商品 甲 21の1及び2 23の8?18 乙30
離隔的に観察した場合,白色と黄緑色の 葉が目立ち,このうち複数の白色の葉は
直線的に連続して配されているとの印象を 受けるものの,複数の黄緑色の葉につい
ては,個々の葉の上端と下端とを結んだ線 を仮定した場合,それらの線が少しずつ
ずれており,これらが直線上に配され ているとの印象は受けない。



さらに,仮に原告標章の白色の杉綾部分 が複数連なって直線を構成しているとの
印象を受けるとしても,原告標章では,直 線を構成するのが長方形であって,同じ
幅の線が続く印象を受けるのに対し,被告 各標章では,白色の直線を構成するのが
葉であって,幅の変化(凹凸)が大きいの で,控訴人が主張する「直線」から受け
印象も,原告標章と被告各標 章とで異なっている。
したがって,当審において控訴人が主張 する観点から検討しても,原告標章と被
告各標章とが類似しているとはいえず,控 訴人の上記主張は採用することができな
い。
第5 結論
以上によれば,その余の点について判断 するまでもなく,控訴人の不正競争防止
法に基づく請求はいずれも理由がない。よ って,これを棄却した原判決は相当であ
,,。 って 本件控訴は理由がないのでこれ を棄却することとし 主文のとおり判決する
知的財産高等裁判所 第2部
裁判長裁判官
塩月秀平
裁判官
清水 節





裁判官
古 谷 健二郎



(平成22年(ネ)第100 15号判決別紙1)
被告標章目録





(平成22年(ネ)第100 15号判決別紙2)
原告標章目録